関東逆境中年投資部

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リーマンショックの時に話題になった恐怖指数(VIX指数)とは?【投資用語集】

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日経平均株価が大きな下落をしたときに、テレビやネットの株式ニュースなどで恐怖指数という単語をよく見かけると思います。

「恐怖指数というのだから株式市場にとってネガティヴなことを表しているのだろうな~」

と直観的には分かるのですが、でも結局のところ恐怖指数の数字が上がれば良いの?それとも下がれば良いの?恐怖指数って、ここだけの話くわしくは知らないんだよね~って感じの人が大半だと僕は思うのですが、あなたはいかがですか?

テレビの株式ニュースのアナウンサーが、

「今日の日経平均株価は400円下げました!そのため恐怖指数が急上昇しています」

と聞いても、

「ありゃー、ずいぶん下げたな~。俺が持ってる株もきっと下がったよね、、、(;´д`)トホホ」

と、日経平均株価が400円も下げたことが意識されるだけで恐怖指数については華麗にスルーしてたりしてませんか?w

(僕にいたっては、恐怖指数が下がろうが上がろうが『そんなの関係ねぇ!!(現在にいたってはもう古典的ギャグw)』って思っていました)

でも恐怖指数という単語を調べれば調べるほど、いまの株式相場に意外と大きな影響を与えていることが分かって面白かったので、今回は恐怖指数について記事にしてみました。

この記事を読むことによって

  1. 恐怖指数の平常時の数字はどれくらい?
  2. 恐怖指数がどれくらいになったら、相場に恐怖感が蔓延しているの?
  3. 恐怖指数の算出の仕方は?
  4. 恐怖指数の動きで相場が大きく動くのはなぜ?

以上のことを知ることができます。

それでは参りましょう!

 

 

 恐怖指数(VIX指数)について

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恐怖指数とは市場参加者が相場の先行きをどう考えているのかを数値化して表している指数です。

 

恐怖指数は別名、VIX指数とも呼ばれています。

投資の上級者はVIX指数と呼んでる人が多いようですね。

あくまでも僕の主観ですがw

 

株式市場が平常の時の恐怖指数は14~24ぐらいだと言われています。

 

そしてこの恐怖指数が40以上になってくると、投資家たちに株価下落の恐怖が蔓延している状態だと言われています。

 

ちなみにリーマンショック時には、恐怖指数が80以上まで上昇してしまったそうです。

 

ボラティリティってなぁに?

恐怖指数がどうやって出されるのか?を考えるにあたって、その前にまずは「ボラティリティ」について知っておきましょう。

 

「ボラティリティとは価格変動の大きさを表す変動率のこと」

 

ボラティリティが高い銘柄の動きを実際の株式市場で当てはめて考えてみると、

  • 株価が急激に下落する。
  • それを見た投資家たちは「早く逃げないと、もっと大損をしてしまうのではないか?」という恐怖心が生まれる。
  • その恐怖心から損失を早めに確定させようとする。
  • この損切り注文の連鎖によって、さらに株価の下落が加速してしまう 

このような動きをする銘柄のことをボラティリティが高い銘柄といいます。

このボラティリティの概念を頭に入れた状態で、恐怖指数の算出の仕方を考えていきます。

 

 

恐怖指数(VIX指数)ってどうやって出しているの?

恐怖指数って結局どうやって出しているのかざっくりというと、S&P500のオプション市場のボラティリティを見て出しています。 

オプション取引は相場の先行きの先行指標といわれています。 

それはなぜかというと、

  1. 株価が上がると考える投資家がいまのうちに値上がりが期待できる株を、いまの値段で買う権利を買う。
  2. そして見事に思惑通り値上がりしたら値上がりする前の値段で買う権利を行使する。
  3. そうすれば値上がりする前の値段で購入できるので儲かる。

そのため上記のような考えで将来株価が上がると考える投資家が増えれば増えるほど、買う権利のオプション価格は上がります。 

これとは逆に株価が下がると思う投資家が増えれば増えるほど、買う権利のオプション価格は下がります。 

このようにオプション価格の変動幅は投資家の思惑によって日々変動しています。

この変動幅が大きければ大きいほど、さきほど解説したボラティリティが上がり相場に参加している投資家たちが、「将来は相場が上に行くのか下に行くのか、どちらかに大きく動く」と予想していることになります。

 

このためS&P500のオプション価格のボラティリティを元に算出されている恐怖指数が上がるのか、それとも下がるのかを見ることによって投資家たちの将来の相場に対する心理状態が分かるのです。 

S&P500については過去に記事にしているので、よろしければ読んでみてくださいね。

 

www.cyu-nen.work

 

恐怖指数の動きで大きく相場が動いたのはなぜ?

 

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2018年2月に恐怖指数が急上昇したことにより、NYダウが1000ドル以上下落しました。

 

この原因は米国の長期金利が上昇したことにより恐怖指数も急上昇して、それをうけてリスク・パリティ戦略をとっていたファンドの機械的な売りが原因だったといわれています。

 

※リスク・パリティ戦略とはポートフォリオにおけるリスクの割合が均一になるように

株式や債券の保有量を機械的に変更する投資戦略のこと。

 

また、2008年のリーマンショック時には下のチャートのように恐怖指数は80を超える水準にまで上昇しました。

 

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出典 All Aboutより

また、このチャートから分かることはS&P500の値動きと恐怖指数は逆相関することが多いということです。

 

恐怖指数についてのまとめ

 恐怖指数の動きに連動するような機械売買を行っているファンドによって、ファンダメンタルズの状態以上に株式市場が暴落することがあるということを個人投資家は覚えておいたほうが良いと思います。

 

これは今年のお正月の早朝におこったドル円相場の急落、いわゆるフラッシュクラッシュと同じようなものかもしれません。

 

2018年の恐怖指数の急上昇による暴落も2019年1月のドル円相場の暴落も機械売買によって引き起こされた暴落だったと言われています。

 

そして、そのあと何事もなく値を戻したように相場に参加しているとこのような理不尽な下げを食らってしまうことがあるので、FXや株式の信用取引などで自身の許容範囲を超えたレバレッジの掛け過ぎには十分な注意が必要です。 

 

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