たった今下がった株は、そこから反転して上昇するよりも、さらに下がることのほうが多い。
また、たった今上がった株は、そこから反転して下がるよりも、さらに上昇を続ける可能性のほうが高い。
正確にいえば、可能性が高いというより勝負の効率がいい。
重要なのは勝率ではなく、トータルの損益。
そう考えられるかどうかが株で勝つための鍵となる。
引用元: 一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学(cis 著)より
cis氏の主張は一貫している。
「上がる株はさらに上がり、下がる株はさらに下がる」という主張である。
完全なトレンドフォローの考え方だ。
正直、僕には最高値を買っていく勇気はなく、上昇トレンド中の株の押し目を待ったりトコトン安値まで叩き売られた株の反発を狙ったほうが心地よいと感じ、実際にそのような売買をしたいと思ってしまう。
恐らくcis氏から見ればこのような売買は時間効率が悪く、資金の回転効率も悪い、もっとも避けるべき売買なのだろう。
cis氏がいう効率が良い売買とは、たとえば10回のデイトレを行ったとして、たとえ1勝9敗だったとしても、たった1回の取引で9回の負けを帳消しにし、なおかつ十分な利益を確保している「損小利大」のデイトレのことなのではないかと思う。
デイトレやスキャルピングなどの短期売買に徹するなら、「上がる株はさらに上がり、下がる株はさらに下がる」から資金効率も時間効率も悪い逆張りはするなという主張も納得できる。
逆に昨日、著作の引用させていただいた坂本氏やバフェット氏などの中長期投資家は、企業の本来の価値を見極めてなるべく安い値で買って時間の経過を味方につける投資法を実践して成功している。
短期投資が良い、いや中長期投資のほうが良いとかの話ではなく、自分に合った投資スタイルを確立することが重要なのだ。
一番危険なのは短期投資の考え方、中長期投資の考え方をごちゃまぜにしてトレードしてしまうことなのではないかと思う。