人は、それまで見たことも聞いたこともないことに対して想像力を働かせろといってもなかなかできるものではありません。
しかし、「歴史は繰り返す」という言葉があるように、僕達が忘れていたり知らなかったりするだけで、案外世の中に起きていることにはある特定のパターンがあったりします。
大きく飛躍した企業、爆発的に売れたヒット商品、突如ブームになったお笑い芸人など、世の中に起きているあらゆることが想像力を養う糧になります。
引用元： 勝つ投資 負けない投資（片山晃 小松原周 共著）より
個人投資家として株式投資で数十億の資産を築いた片山晃氏の本より引用。
この引用文の具体例として片山氏は、2005年に起こった「ジェイコム誤発注事件」を真っ先に挙げられていた。
「ジェイコム誤発注事件」とは、みずほ証券が1株66万円で売りとして出すべき注文を、1円で66万株売りとして注文してしまった誤発注事件の事である。
この事件が起こった時、片山氏もリアルタイムでその様子を見ていたのに何もできなかったのだそう。
なぜならば「誤発注」という概念そのものが自分の頭の中になく、いま起きていることがどういうことで、これがどういう結果になるのか、「想像力」を働かせることができなかったから。
けれども、ジェイコム事件の前年にも実は大規模な誤発注事件が起きていたので、その誤発注事件を知っていた投資家達にとっては千載一遇のチャンスになっただろう、とこの著書の中で述べられている。
投資に限らず、日々の生活や仕事の事でも「知っている」「知らない」、たったそれだけの違いで、残酷なぐらい結果に違いが出ることがある。
「事実を知ることによって想像力は養われる」
この言葉を糧に、日々学び続けよう。
※今回引用した「勝つ投資 負けない投資」はkindle Unlimitedでも読めます。（2019年12月18日現在）
