1月10日の取引終了後、RPAホールディングス(6572)が第3四半期決算を発表しました。
その決算内容は目を覆うばかりの酷い決算で、決算発表と同時に業績の下方修正も発表しました。
具体的な決算数字は経常利益が前年比▲53.6%、純利益が▲87.9%という結果に。
純利益3憶弱あったのが、今期は3千万強しか残らないとのこと。
前期のほぼ10分の1ですね、、、。
この会社に僕は2019年の12月まで自己資金の半分を入れて投資していましたが、株価がジリジリと下げ続けていたので、大きな含み損を抱えたまま年を越すのは合理的ではないと判断してすべて損切りしました。
なので、性懲りもなくこんなクソ決算を発表したこの会社を損切りしたことは、その当時は苦渋の決断だったけれども、損切りをしておいて本当に良かった!と心底思いました。
それと同時にこの会社を信じてホールドし続けている投資家の方に同情するとともに、この会社の経営陣に対して怒りの感情が湧きあがってきました。
その怒りの原因は「3Qがこんなにひどい内容になるのだったら、なぜ2Qの時点で業績の下方修正を出さなかったのか!」ということです。
こんなタイミングでノコノコと下方修正を出すものだから、この会社を信じて年を跨いでホールドし続けてきた個人投資家の人たちは全員大損確定です。
純利益が前年と比べて10分1になるぐらいの業績の急降下があったのならば、前回の第2四半期決算の時点で「今期はヤバイ」と経営陣は分かっていたはず。
しかし第2四半期発表時点では下方修正せず、減益の原因は業容拡大のための先行投資をしたために人件費が増えてしまった、また新株発行や株式分割時の株式発行費がかさんだための経費が増えてしまっただけなので、通期目標の変更はしないという説明でした。
確かに売上高自体は今回の決算でも伸びているのですが、実際はRPA(事務作業の省力化)に目を付けた他の大企業との熾烈なシェア争いに巻き込まれていて、利益率の低い中小企業を相手にした仕事しか取れず、薄利多売状態で、それにより人件費などの経費は昨年よりもかさんでいるので経営に四苦八苦していたのでしょう。
機関投資家が執拗にこの株へ大量の空売りを入れていたのは、そういうことだったのかと今になって分かりました。
連休明けの14日はストップ安確定でしょう。
この決算を受けて機関投資家はRPAホールディングスの株価をさらに下へ叩いてくるかもしれません。
そうなると一番、ひどい目にあうのはこの会社の成長性と経営陣を信じて大切なお金を投資した個人投資家です。
株式投資は自己責任で!というけれど、こんな会社が堂々と日本の株式市場のトップ市場である東証1部に上場しているという事実に驚かされるとともに呆れたりもします。
今回の出来事を教訓として分析するのであれば「機関投資家が大量に空売りを入れつづけていて、四半期決算のたびに減益発表。しかしその割には高PERで、信用買い残も多い。しかも株価がダラダラと安値更新し続けている銘柄はすぐに損切りしろ!」ということでしょう。
このような会社に変な期待を持ち続けてホールドしていると大変な目にあいます。
今回の記事は少々私情が入り過ぎた記事になってしまいました。
というのも、この会社で昨年大きく儲けたこともあり、「この会社に投資して資産を作るんだ!」などという儚い夢を見させてもらった、僕にとって愛着のある会社だったからです。
それなのに今回あまりにも株主をバカにしたようなひどい決算数字を出してきて、そのことに対して反省や謝罪もなく、今後の明確なビジョンも示さず、本当は1月14日に決算発表する予定だったのが、あまりにもひどい決算内容なので連休前の10日に発表してしてしまってほとぼりを冷まそうとする姑息な手段をとり、毎回同じ様なことしか書いていない決算書を出し続けている経営陣に腹が立ったので、このような記事になってしまいました。
でも株主をバカにしたような決算を出されて大損して腹を立てても「株式投資は自己責任じゃないかw」と世間の人たちに笑われるだけです。
この会社に投資をして大損した人は僕を含めて大勢いると思いますが、だからといって株式投資自体を止めてしまうことほどもったいない話はありません。
とある個人投資家が言っていた「相場での損は相場で取り返すしかない」という気概を持って今後はこのような悲劇を繰り返さないように銘柄選別のスキルを磨いていきましょう。